ミツバチの羽音と地球の回転
ときどきノンカフェインコーヒーを買いに行く自然食品店あしたば。
このお店で何気なく手に取った1枚のチラシ。
今日、行ってきたのは、「ミツバチの羽音と地球の回転」上映会&鎌仲ひとみ監督トークショー。
山口県田ノ浦で進んでいる上関原発建設に反対しながら日々の生活を送る祝島の人々。
2020年までに原発に依存しない社会を目指すスウェーデンの人々の取り組み。
この映画では、単純に祝島の人々の反原発運動を紹介していない。
原発に反対するということが、どういう自分たちの生き方につながるのかを観る側にも投げかけている。
映画のなかで、原発建設を進めたい中国電力の人たちは、抗議活動をする祝島の島民の人々に呼びかける。
「このまま、本当に農業とか、第一次産業だけで、この島が良くなると、本当にお考えですか?」
「みなさんが心配しておられるような、海が壊れることは絶対にありません。絶対と言っていいほど壊れません。」
こうした傲慢な言葉に島の人々は冷静に対峙する。
「軽々しく『絶対』などという言葉を使うな」
「もっと勉強して出直して来なさい」
「上っ面の言葉でごまかすでない」
長年の抗議活動と、日々の生活に裏打ちされた言葉は力強く揺るがない。
しかし、この中国電力の人の言葉は、これまで多くの日本人が信じ込まされてきたことでもある。
この映画で学んだことを、次の行動にどうつなげるか。
映画のあとに登壇した鎌仲ひとみ監督。
自分もこれまで無知だった。しかし、イラクで被曝して亡くなっていく子どもたちと会ったことで、見えていなかったことが見え始めた。
こんな痛ましいことは起きてはならない。
もう二度と子どもたちを死に追いやりたくない。
映画製作の原動力は、この思い。
そして、
これまでの一極集中型の莫大なエネルギーに過度に依存した社会から、
地域に根差した分散型の等身大のエネルギを利用する社会にしていきましょうと温かく熱く観客にアピール。
そう、この映画をきっかけにこの場に集った人々がつながっていくことで、それは可能になるのだと、鎌仲ひとみ監督は観客である私たちにエールを送る。
映画に出てきた祝島。まだまだ抗議活動は進行形。
そして、「自然エネルギー100%自立」を目指してさらに原発に頼らない未来の島作りプロジェクトも始まった。
地球の回転に影響を与えるかもしれない、ミツバチの羽音。
さあ、私は次に何をしよう。
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コメント
ずっときになりながら、見る機会を作ってこなかった・・・
それがこの映画です。映画そのものを見る機会がほとんどなく
1人で映画館に行けず・・・な私。
やっぱり見ておくべきですよねえ・・・。
これともう一本、チェルノブイリ原発事故をモチーフにしている
作品があり、見たいのです。
人間のすることに絶対があるとすれば、それは絶対に100%はない、
ということなのではないでしょうか。
投稿: dolcevita | 2011年7月 3日 (日) 12:15
たびたびごめんなさい。
今、ちょうどNHK特集でやっていますね・・・
もう一本の見たい映画のタイトル「アレクセイと泉」でした。
ベラルウーシの村の話です。
投稿: dolcevita | 2011年7月 3日 (日) 21:34