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2015年12月17日 (木)

この秋読んで、オススメの本 その2





◆『かのこちゃんとマドレーヌ夫人』万城目 学(角川文庫)


超面白い!と膝を打つエピソードが複数あり、誰かに話したいけれど(内容的に)話せないジレンマが味わえる楽しい一冊。


中学入試問題にも出されている本だけれど、さすがにあのエピソード部分は使われていないだろうなと思い調べてみたら、案の定。


きっと子どもたちも読んだら楽しいだろうし、盛り上がること請け合いのエピソードだけれど、やはりテストには出しにくいよねえ、と一人合点がいく。


面白いだけでなく、しっとりしたストーリーも味わえる、なかなか秀逸な一冊。








◆『我が家のヒミツ』奥田 英朗(集英社)


家族にまつわる6編の話が収められている本。


特に印象深かったのは、肉親を亡くし、遺された側の話が載っていた「手紙に乗せて」。


それから、個人の視点と夫としての視点が味わい深く描かれていた「妻と選挙」。


「誰にでも人生があるし、バックグラウンドがあるし、血のつながりがあるってこと」という台詞が身にしみた「正雄の秋」も心地よさのある読後感だった。


『我が家のヒミツ』というタイトルからは、ドラマティックでスキャンダラスな展開をイメージする人もいるかもしれないけれど、そういうものではなく、だれにでも訪れるような日常の中、あるいは日常の延長上の「ヒミツ」が楽しめる一冊。








◆『闘う君の唄を』中山 七里(朝日新聞出版)


私が、面白くてグイグイ読み進めることができたのは、後半の「えっ、そうだったの!?」というエピソードまで。


それまでは熱血な主人公に思い入れと共感ができていただけに、ちょっと残念。


主人公の真の思いや使命感には寄り添えても、後半のエピソードは受け入れがたいなあと何だか無念さを抱えつつ読み終えた一冊。








◆『ぼくがバイオリンを弾く理由』西村 すぐり(ポプラ社)


少しだけピアノをたしなむ身として、真に才能がある人には、音楽の世界がそういう風に見えているのか、という驚きが味わえた本。


才能は個人のものだけれど、周りとの関わりや環境も大事な要素であるということに気付かされる。


少年の挫折と周りの支援と本人の成長が描かれる、まさに青春の王道のような内容で、安心して爽やかな読後感に浸れる一冊。




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